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  2. スタイル:第14回 写真花編集長の一人っきりわがまま取材記

ギャラリー&カフェ こぐま

下町の風情が漂う墨田区は東向島。昔懐かしい雰囲気に浸りながら、地図を片手にギャラリー&カフェ『こぐま』を目指していました。なかなかたどり着かず、地図にもう一度目をやると、どうやら通り過ぎてしまった様子。
取材をお願いしている時間が刻一刻と近づいて来て、焦りが募り。。。。
そんな時、開店の準備でお店の前に出ていたオーナーの柳澤さんに出会い、なんとか『こぐま』さんに到着しました。まだ開店前で戸が閉まっていて、気付かなかった様(笑)
でもご安心下さい。開店してみれば、一目で分かるレトロな木造の建物が待っています。
柳澤さんに案内されて、お店の中に足を踏み入れると。。。

タイムスリップしたかのような、懐かしい世界が目の前に

思わず「懐かしい!」そう叫んでしまいそうな、レトロな雰囲気がお店の中には充満していました。
入った正面には1秒1秒時を刻む、風格漂う柱時計があり、フロアーに並べられた机、いすは小学校の教室を思わせる木製の物。中には相合い傘が落書きされている机も(笑)そして何より建物全体が温かい、古い木造の造り。

「墨田区は東京大空襲でほぼ全焼してしまった地域なのですが、こぐまのあるここ「鳩の街通り」は、奇跡的に空襲の被害に合いませんでした。風向きの影響で、免れたようです。」と、代表の柳澤さん。

「この建物は昭和2年に建てられたのですが、戦前に作られた建物がそのまま残っているというところが、こぐまの一番の特徴です。」一部建物内の塗り替え等は行われたようですが、造り自体は当時の建物がそのまま残っています。昭和初期から現在に至るまで、「こぐま」はこの街の歴史を見続けて来ている様ですね。

柱時計

一歩足を踏み入れると、一瞬にしてレトロな世界に引き込まれます。中でも、中央の柱に掛けてある柱時計の存在感はバツグン。

机と椅子

思わず「懐かしい!」と口にしてしまいそうな机と椅子。中には落書きのされている机もあり、なんともリアルでした。

なぜ『カフェ + ギャラリー』というスタイル?

「カフェでお茶を楽しめるだけでなく、それプラス何かを楽しみながらのんびり過ごせる空間を作りたかったんです。」そう柳澤さんは話してくれました。

店内のギャラリーにはたくさんの写真が飾られ、実際、取材中もお客さんがいましたが、注文したメニューを待つ間に、店内の写真を眺めたり、お店の内装を楽しむようにぶらぶらしている様子も見受けられました。
一方で「こぐま」ではブックカフェとしての顔も持っていて、店内奥の引き出しがたくさんあるスペースには、所狭しと色々な本が並べられています。
その本が並べられているスペースには、現代の建物ではあまり目にすることの無い様な、たくさんの引き出しが。この特殊な造りに興味を惹かれました。

「こぐまは戦前からクスリ屋さんだったんです。その時にクスリを小分けして保管する場所として、引き出しが沢山設置されているんです。だからこれはクスリ屋さんの造りなんです。」

ギャラリーとして活用されている店内の壁際の棚も、その時の造りがそのまま残っているそうです。空間について色々と聞き終え、やはりカフェということで、気になる「メニューはどなたがお作りなのですか??」という質問をしてみたところ、

「私たちは夫婦でここを経営しているのですが、2人でそれぞれが担当を決めてメニューを作っています。最初は飲み物だけだったのですが、お客様からの要望もあって、徐々にですが食べ物も始めました。専門的な料理の知識や経験があったわけではないので、楽しい部分もありますが、大変な部分も多いですね(笑)」とのお答え。
お客様に受け入れてもらえるメニューを作るのは、やはり大変。それでも試行錯誤しながら一生懸命オーナー夫婦2人が作るメニューには、お客様からも「美味しい」と評判のようです。

柳澤さん

オーナーの柳澤さん。
古民家などで演劇活動をしていた際、「住んで地元の人と交流がしたい。」と思い、06年に『こぐま』をオープン。

こぐまコーヒー

こぐまの『こぐまコーヒー』(\400)は、ご主人こだわりの珈琲焙煎店の豆を使用。自家製ドーナツ(\100)はこぐまの形♪
※ドーナツは飲み物と一緒のオーダーで

人気のギャラリーは年明けまで予約でいっぱい

ギャラリーはどなたでも利用することは可能なんでしょうか。
「簡単な審査はありますが、一般の方でも事前に予約を頂ければ、ギャラリースペースをお使い頂く事は可能です。ただ、今のところ年明けまで予約でいっぱいですので、早くても来年2月以降になってしまうかと思います。」

なるほど。レトロなお店の、レトロなギャラリーもまた人気なんですね。
11月で2周年を迎えるこぐまですが、過去にも一般の方がギャラリーを利用して展示をしたことがあるそう。

「アート見に来る、写真を見に来る、最初からそう言う目的で来る人ではなく、カフェにコーヒーを楽しみに来た方に写真を見てもらいたい、そんな考えをお持ちでこぐまのギャラリーを利用する方が多いようです。もちろん、ギャラリーの写真を見に来るという目的で来られてもかまいませんが、芸術鑑賞だけに来たのではない、『自然体の方』に見てもらいたいという方が多いですね。」

美味しいコーヒーを片手にギャラリーの作品を楽しむも良し、店内の本を読みながらのんびりと過ごすも良し、「こぐま」には、ゆっくりとした時間と癒しの空気がMIXされた落ち着いた空間があります。

「現在は、こぐま2周年記念企画として、『こぐまのこぐま展』が開催されています。
とても楽しい企画ですので、皆さん是非いらして下さい。」
インタビューの最後に、柳澤さんからメッセージを頂きました。
こぐまの様な落ち着いたレトロな空間で自分の撮った写真を展示するのも、普通のギャラリーとはひと味違った楽しさを味わえそうです。

芸術の秋、読書の秋、はたまた食欲の秋。
「こぐま」は、それら全てを楽しめる空間です。ゆっくりと時を刻む柱時計の音を聞きながら、のんびりとレトロな秋を楽しむのはいかがでしょう。

引き出し

昔クスリの仕分けに使われた引き出し。
この写真を見る限り、まるで本を飾るために作られたかの様。

棚

書庫を思わせるこちらの棚には古本がぎっしり。
市価のほぼ半値で購入も可能。

ギャラリー

フォトフレームに入れられた写真から、デジタルフォトフレームの写真など、ギャラリーの表情は様々。もちろん、個人の方の展示も可能です。

ディスプレイスペース

店内壁のディスプレイスペースには、お洒落に飾られた写真がたくさん。現在は11月23日で2周年を迎える、こぐまの自主企画、『こぐまのこぐま展』が開催中。

http://www.ko-gu-ma.com/

所在地/東京都墨田区東向島1-23-14
電話/03-3610-0675
営業時間/10:30?18:30(L.O 18:00)
定休日/ 火曜・水曜
最寄駅/東武伊勢崎線 曳舟駅(徒歩8分)